絶対オススメ 感動の名作小説 10選

沈黙


遠藤周作 (著)

遠藤周作の名作です。
日本におけるキリシタン布教とそれに改宗した日本人の苦難や境遇がありありと実写的に目の前で起きているかのような迫力で書かれています。
踏み絵を踏まざるを得ない自分の葛藤、それの赦しを神に乞う人間の醜さや悲しみが涙を誘います。
暗い題材の小説ですが、秋の夜長にゆっくりとそして立ち止まって考える瞬間をくれる小説です。

乳と卵


川上 未映子 (著)

未映子さんの芥川賞受賞作、『乳と卵』です。短篇といってもよい位のボリュームの中篇小説。川上未映子さん独特の文体で書かれた作品です。ストーリーは、そんなに難しいものではなくて、母子と叔母との短い生活を描いたもの。主人公は大人びて見えますが、実は小学校の高学年です。母とともに大阪から上京して、妹のもとで起居を共にしつつ、という行動が描かれます。感動するのは、小さな主人公がものを見る目と、お母さんへの愛情が垣間見れるところですね。

朗読者


ベルンハルト シュリンク (著)

ドイツ文学で、「愛を読む人」というタイトルで映画化もされています。ストーリーは、15歳の少年が36歳の女性に惹かれ、たくさんの経験をしていく。女性は少年に本を読ませるのが好きだった。ところが、女性は第二次大戦のなかで、ナチス親衛隊に入っていたことが判明。裁判で裁かれ、刑務所に。他の被告に嘘をつかれたからだ。しかし、女性は彼女の嘘を否定しなかった。女性はなぜ罪を認めたのか。切ない恋愛小説だと思って読んでみると、違った感動に浸れます。

深い河


遠藤周作 (著)

いわずと知れた遠藤周作の名作です。
私はこれを読んでインドやインダス川のイメージが180度変わってしまいました。
初めて読んだのは大学生のときでしたが、主人公が旅をしているのと同じように自分もインドに行って旅をしてインダス川で沐浴をした気持ちにどっぷりはまってしまいました。
なんでそんな風になるのかわかりませんでしたが、自分の体も思いもインダス川に流れたような感じがして思わず涙がこぼれてしまいました。
まさか泣くと思っていなかったのですが、自然に感動して涙がこぼれてしまった感じの本です。

老人と海


ヘミングウェイ (著)

老人が海へ出て漁をして帰ってくる。あらすじはこれだけで済むようなシンプルな内容です。しかしハラハラドキドキして最後には泣いてしまうのです。この小説は誰もが泣くような話では無いと思いますが、私は老人の哀愁のようなものが伝わって涙が止まりませんでした。ただ、哀愁といっても悲しく沈む感じではありません。読んだ後は少しせつなく、でも温かくなるようなお話しです。

将棋の子


大崎善生 (著)

もともと小さい時に将棋をよくやっていたのもあって、読んでみたいと思っていた本です。将棋がタイトルということで、将棋のルールがわからない人には敬遠されるかもしれませんが、そんな作品ではありません。
内容は将棋のプロを目指す少年たちの悲喜こもごもを作者の方がとてもうまく書かれています。
特にプロを目指し、夢が叶わなかった人間に焦点を当てられています。
中高生の推薦図書にも選ばれた傑作です。
涙なしでは読めません。ページをめくる度に涙、涙。
自信をもって薦められる数少ない本なので、一人でも多くの人に読んでもらいたい傑作です。

聖の青春


大崎善生 (著)

将棋の子と同じく大崎善生さんの傑作です。
将棋の子でもそうでしたが、夢追いかけ叶わなかった人がこんなに涙を誘うものかと。
村山聖という将棋指しがいたことをご存知だろうか。
小さい時の病気が原因で長くは生きられない人生を、ひたすら将棋に向かい続けた人間の物語です。
命を削って一つのことに夢中になれた彼が羨ましくも思います。
将棋の子と同じく人間にスポットを当てているので、将棋を知らない人にこういう世界があるんだと知ってもらいたい。
師匠と弟子の不思議な関係など、読みどころ満載です。

ハッピーバースデー


青木和雄 (著)

実の母親に愛してもらえず、誕生日さえ忘れられてしまった11歳の少女が声を失ってしまいます。
しかし、優しい祖父母の元で自然の営みに触れ、声を取り戻し、生まれかわった少女がどんな行動を起こすのか。そして、母親の愛は戻って来るのか…少女の力強さ、祖父母の溢れる優しさ、切なさと感動でハンカチが手離せない本です。

100回泣くこと


中村 航 (著)

映画化されて、読んでみようと思い読んでみましたが普通に楽しめました。はじめの方は、題名が100回泣くことなのですがあまり感動して泣けるというよりかはドキドキする感じです。そして、主人公が病気になってしまうのですがそのような種類の内容が苦手な私でも感動しました。特に、最後のところに「死が二人を別つまで」のところは感極まって泣いてしまいました。

君に読む物語


ニコラス・スパークス (著)

幼なじみで初恋の二人が、彼女の引っ越しで引き離されお互い違う道を生き、彼女の結婚が決まった時に里帰りをするんです。そこで彼と再会し昔の想いがよみがえり婚約者を振り彼と生きていくことを決めました。
ところが、彼女は40代で若年性アルツハイマーになってしまいます。彼は記憶のなくなった彼女の為に毎日、二人の出会いからの愛の物語を聞かせてあげるのですが、その二人の純愛に感動しました。